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新型コロナウイルスの感染拡大で東京23区からの転出者増が止まらない。都の毎月1日現在の調査では3月は全ての区で前月より人口が減った。では転出者はどこに移ったのか。本紙は昨年1年間の23区からの年間転出者数を独自に集計。移転先を2019年と比べた結果、神奈川県藤沢市の増加数が最多で、湘南地域や東京西部への移住者も多いことが分かった。

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◆1位は藤沢市、2位三鷹市

23区からの転出者増の背景について、専門家はテレワークの普及や生活苦で家賃が安い郊外に移る人が増えたことが要因とみる。今春も感染拡大は止まらず「第4波」への懸念が深まっており、「東京脱出」の動きが加速する可能性がある。
総務省の人口移動報告(外国人含む)によると、20年に23区から転出した人は36万5507人で、19年より2万1088人増えた。都からの転出増が最多の藤沢市には2975人が移り、19年比で713人(31.5%)増えた。同県鎌倉市、茅ケ崎市も約30%増。東京都三鷹市など23区西への転出者も多かった。
みずほ総研の岡田豊主任研究員は「もともとイメージが良い街や、駅前の再開発に成功した街が多い」と分析。長野県軽井沢町など東京駅と新幹線で結ばれ、自然が豊かな地域への移住者も多かった。

◆郊外の狭い物件、賃料上がった?

一方、東京カンテイ(東京)の井出武上席主任研究員が首都圏のアパート賃料を調べると、昨年1月以降は東京都と神奈川県の郊外(23区と横浜、川崎、相模原市を除く地域)で、面積が狭い物件(30平方メートル未満)の賃料が上昇・横ばいになる傾向がみられた。井出氏は「賃料の高い23区の物件を避ける傾向が強く、賃料が低くて狭い郊外の物件の家賃が上がったのでは」と分析した。

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18:05|この記事のURL社会・経済・ビジネス | 住居・賃貸・マンション・アパート

2021年08月09日




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