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防犯・犯罪テロ対策・セキュリティー
セコムは飛行ロボット(ドローン)による巡回警備サービスを9月に始める。夜間の工場やショッピングモールなど、従業員のいない時間帯にドローンが定期巡回して施設を撮影する。この画像データを解析して侵入の痕跡や不審物の有無を判定する。設備の異常判定など保守点検へも応用できる。警備と保守はドローンの二大市場。汎用性の高い機体を開発すると分野横断的に用途を提案できる代表例になる。
ドローンが決められたルートを定期巡回しながら窓などを撮影していく。この画像を正常時の画像と照合し、窓ガラスが割られていたり、不審物が置かれていたりと変化のある箇所を自動抽出する。警備センターのスタッフに注意指示を与えて対応を判断させる。高所や屋上など、警備員の巡回では目の届きにくかった箇所の警備を自動化できる。
巡回サービスの実現にあたり、信頼性の高い再充電システムを実用化した。一般にGPS(全地球測位システム)ではドローンの位置測定精度が数メートルずれることがあり、充電ポートに安定して帰還することが難しかった。セコムはこの誤差を数センチメートルに抑え、確実に再充電できるようにした。
離陸、巡回、帰還、充電待機までの一連の流れを自動化した。
警備と同時に目視点検が可能になる。プラントの高所に鳥が巣を作り始めた時点で見つけるなど点検を自動化し、保守の負荷を減らせる。すでに事業化した侵入監視サービスに巡回をオプションとして加える。7月に顧客での実証をはじめ、料金体系などを決める。
http://newswitch.jp/p/5123
ドローンが決められたルートを定期巡回しながら窓などを撮影していく。この画像を正常時の画像と照合し、窓ガラスが割られていたり、不審物が置かれていたりと変化のある箇所を自動抽出する。警備センターのスタッフに注意指示を与えて対応を判断させる。高所や屋上など、警備員の巡回では目の届きにくかった箇所の警備を自動化できる。
巡回サービスの実現にあたり、信頼性の高い再充電システムを実用化した。一般にGPS(全地球測位システム)ではドローンの位置測定精度が数メートルずれることがあり、充電ポートに安定して帰還することが難しかった。セコムはこの誤差を数センチメートルに抑え、確実に再充電できるようにした。
離陸、巡回、帰還、充電待機までの一連の流れを自動化した。
警備と同時に目視点検が可能になる。プラントの高所に鳥が巣を作り始めた時点で見つけるなど点検を自動化し、保守の負荷を減らせる。すでに事業化した侵入監視サービスに巡回をオプションとして加える。7月に顧客での実証をはじめ、料金体系などを決める。
http://newswitch.jp/p/5123
2016年06月25日
インターネットバンキングの利用者の預金が別の口座に不正に送金される被害が相次ぐなか、大手銀行では、取り引き1回ごとにパスワードが変わる「ワンタイムパスワード」を利用しなければ振り込みなどができないようにし、被害を減らそうという動きが相次いでいます。
警察庁によりますと、ネットバンキングの利用者のIDやパスワードが盗み取られ、預金が別の口座に不正に送金される事件の被害額は、去年1年間に全国で30億円を超え、統計を取り始めた平成23年以降最悪になっています。
こうした状況を受けて、大手銀行の三菱東京UFJ銀行は、来月中旬からスマートフォンのアプリや専用の小型端末に表示される「ワンタイムパスワード」を利用しなければ、ネットバンキングを通じた振り込みなどができなくなるようにしました。
三菱東京UFJ銀行リテール事業部の岡田幸憲室長は「従来型のウイルス感染による攻撃にはワンタイムパスワードの導入で不正送金を防ぐ効果が大きくなる」と話しています。また、三井住友銀行もことし7月からネットバンキングに同じ仕組みを導入します。
みずほ銀行は、ワンタイムパスワード用の端末を希望者に配布していて利用を呼びかけています。ワンタイムパスワードは、地方銀行などでは取り組みが遅れていると指摘されていて、不正送金を防ぐための対策の強化が課題となっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160508/k10010512191000.html
警察庁によりますと、ネットバンキングの利用者のIDやパスワードが盗み取られ、預金が別の口座に不正に送金される事件の被害額は、去年1年間に全国で30億円を超え、統計を取り始めた平成23年以降最悪になっています。
こうした状況を受けて、大手銀行の三菱東京UFJ銀行は、来月中旬からスマートフォンのアプリや専用の小型端末に表示される「ワンタイムパスワード」を利用しなければ、ネットバンキングを通じた振り込みなどができなくなるようにしました。
三菱東京UFJ銀行リテール事業部の岡田幸憲室長は「従来型のウイルス感染による攻撃にはワンタイムパスワードの導入で不正送金を防ぐ効果が大きくなる」と話しています。また、三井住友銀行もことし7月からネットバンキングに同じ仕組みを導入します。
みずほ銀行は、ワンタイムパスワード用の端末を希望者に配布していて利用を呼びかけています。ワンタイムパスワードは、地方銀行などでは取り組みが遅れていると指摘されていて、不正送金を防ぐための対策の強化が課題となっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160508/k10010512191000.html
2016年05月09日
企業が従業員にパソコンのパスワードを頻繁に変更するよう義務づけると、かえって安全性が低下することが米国で消費者法制を担う米連邦取引委員会(FTC)と米大学などの調査で分かった。
推測可能なパスワードが使われやすくなるためで、FTCのローリー・クレーナー技術責任者は「強制的なパスワード変更は考え直すべきだ」としている。
米カーネギーメロン大学などの調査
http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM05H3E_Z00C16A3EAF000/
推測可能なパスワードが使われやすくなるためで、FTCのローリー・クレーナー技術責任者は「強制的なパスワード変更は考え直すべきだ」としている。
米カーネギーメロン大学などの調査
http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM05H3E_Z00C16A3EAF000/
2016年03月10日
あなたのマイナンバーは届いたかな?
実は僕、皆さんより一足先にマイナンバーを持っているんだ。なんと44年前からね。ということで今回は"マイナンバーの先輩"として色々話させてもらいましょう。もちろん、僕が持っているのはアメリカのものだから、正確にいうと「マイナンバー」ではない。アメリカの場合はSocial Security Number(社会保障番号、略してSSN)と呼ばれている。考えてみれば英語で「マイナンバー」とは「私の番号」という意味。"Can I have your my number?"(あなたの私の番号を教えてください)は、結構ばかばかしいセンテンスとなってしまう。日本の役所の方々は英語でやり取りするときはどう対応するのかな?
時は1936年、大恐慌の真っ最中だった。ニューディール政策の一環として発足した社会保障プログラムに合わせ、SSNは発行された。当時は年金の管理用だったが、徐々に用途が拡大。税金を払ったり、仕事をしたり、銀行口座を開いたり、クレジットカードを申し込んだり、大学に通ったりする際になど、アメリカの生活上のあらゆる場面でSSNが必要となった。僕が初めて来日したとき、こういう番号制度がないことにかなり驚いた。首都圏では全駅が自動改札。便座が暖かい。自動販売機がしゃべる。色々な面で世界の文明国をリードしているのに、国民番号がないなんて!マイナンバー制度の利便性はわかりやすい。管理がしやすくなるだけではなく、国民が得することも多い。
たとえば、厚生労働省と財務省の連携がスムースになったら、脱税の取り締まりが進み、税収が増える見込みとなる。その税金の使い方が正しければ国民が喜ぶ。また、厚生労働省と法務省の連携によって不法労働者の取り締まりも進むはず。正規に働いている人にとっての雇用条件が良くなれば、また国民が喜ぶ。たとえば、労働資格を持っていない外国人が日本でお笑い芸人になったら、僕は取り締まってほしいと思う。まあ、そんな人はいないと思うけどね。厚切りジェイソンさんとかは絶対大丈夫だ!...と思うけど。
マイナンバーの先輩である僕は、利点をよくわかっているつもりだ。しかし、番号制度の暗黒面も痛感している。というのは、アメリカではSSN制度のもとでidentity theft(身元窃盗=成り済まし詐欺)が蔓延しているからだ。
identity theftは、制度が生まれたばかりの頃から始まっている。有名なのは1938年の出来事。ある財布メーカーが、新作財布のカード入れにダミーのSocial Security Cardを入れて販売することにしたのが発端だ。
そのカードに載っていた番号は社長の秘書ヒルダさんのSSN。つまり、本物だった!
全国のチェーン店で財布が発売になった瞬間から、詐欺事件が頻発。当時はSSNに対する知識も浅くて、「お財布を買えばこのSSNがもらえるんだ~」と勘違いした人も含めて、ヒルダさんのSSNを誤使用した人は全部で4万人を超えたらしい。全国各地が偽ヒルダだらけになった。その後もidentity theftは増える一方だ。詐欺師の手に渡ったら、さまざまな場面でSSNが悪用されてしまう。
たとえば、金融関係。盗んだSSNで銀行口座を開いたり、クレジットカードを作ったりできる。小切手やカードで買い物したあと、請求書はSSNの持ち主、つまり被害者に届く。SSNが盗まれたことに気づくのはそれを見た瞬間のこと。「あら?俺、車を買っちゃった?運転免許もないのに?」とか、「あら、ジャスティン・ビーバーのコンサートチケット?」とか、ありえない買い物で初めて発覚するようだ。
また、毎年春には詐欺師が成り済まし確定申告をするのが恒例行事。勝手に住所変更手続きをし、税務署をだまして還付金を受け取るという手口だ。もちろん当該の還付金は被害者に届かない。また、年金の場合も、本人より先に申し込んで同様に住所変更し、給付を代わりに受け取るという手口がある。素早く手続きや申告を済ませる詐欺師のマメさにもびっくりするが、大変な被害だ。
医療関係でも詐欺が多い。病院で成り済まして治療を受けることもある。もちろん請求は被害者へ。さらに恐ろしいのは、被害者の治療歴が変わってしまうこと。たとえばアレルギーや血液型が記載されてしまったら本当に危険。でも、これに限っていえば、日本はマイナンバー制度による危険性は増えないはず。日本では保険証に顔写真が載っていないから、もともと成り済ましのリスクにさらされている。安心だね!
identity theftに遭ったら、解決の責任は被害者にあるのも厄介だ。請求先、病院、銀行、政府などとやりとりしなければならない。解決するのに数年かかったりするらしいし、その間、ローンを借りたり、カードを作ったり、家を買ったりするのは大変困難になるという。
そこで立ち上がったのが、identity theftから守ってくれる会社。有名なのは、顧客を詐欺から守り、万が一詐欺に遭っても100万ドルの補償金を約束するLifeLock社だ。大胆な広告手法をとり、社長の顔写真とともに本人のSSNを堂々と看板やウェブサイトに載せた!普段は考えられない、あまりにリスキーな行動だけど、それぐらい自社の保護サービスは安心できると社長は身体を張ったわけだ。
ちなみに、広告の効果が抜群だったのか、社長はこれまで13回も詐欺被害に遭っているという。どうやら自分すら守れていない様子。しかも広告の内容が虚偽だとされ、1200万ドルの罰金を科された。お前が詐欺師じゃん!
アメリカ政府も国民を守れているとはいえない。毎年数百万人ものアメリカ人が被害に遭っている。しかもそのSSNが悪者の手に渡るのが、政府のせいだったりすることも度々。日本でも6月に日本年金機構のパソコンから125万人分の個人情報が流出したよね。これもひどいけど、ここでもまた、先輩アメリカの方がすごい。7月に政府のデータベースから2100万人のSSNが盗まれた。
「どうしてくれるんだ」って?これが、何もしてくれないんだ。
実際に悪用されたことが証明できるまでは新しい番号を発行してもらえない。こうした実態を受けて、Social Security Number(社会保障番号)をSocial Insecurity Number(社会不安番号)と呼ぶ人もいる。主に駄洒落好きなオヤジだけどね。
日本でのマイナンバー制度導入の前に、先輩としていくつかの疑問を挙げたい。
・国民を管理するのには便利だが、管理している側を誰が管理するのか?
・番号一つでどこまで個人情報を引き出せるようになるのか?
・詐欺に遭った被害者はどう対処されるのか?
・そもそも詐欺防止対策はどうなっているのか?
僕は、この最後の疑問が一番気になる。確かに日本のカードには希望すれば顔写真が載ったり、ICチップが埋め込んであったりして、ちょっとは進化している。だが、今のご時世、番号が書いてある紙一枚を持ち歩くようにするなんて!プライバシー保護のために、21世紀の技術をもっと使う手はなかったのかな?暗証番号があってもいいかもしれないし、二次元バーコードやQRコードにできるかもしれない。スマートフォンの中に保管するようにしたらロックをかけることもできるかもしれない。
そもそも「スーパーのレジに提出する」という話が出た時点で、マイナンバーの恐ろしさを理解していないと感じる。確かに世界に比べれば国民番号制度を導入するのが遅いけど、それはある意味チャンスだ。先輩がいる分、成功例や失敗例の資料がいっぱい揃っている。ちゃんと参考にしてほしい。世界に倣う前に、習うべきだ(僕も駄洒落好きなオヤジだね)。先輩からは以上です。
http://www.newsweekjapan.jp/pakkun/2015/10/44_3.php
実は僕、皆さんより一足先にマイナンバーを持っているんだ。なんと44年前からね。ということで今回は"マイナンバーの先輩"として色々話させてもらいましょう。もちろん、僕が持っているのはアメリカのものだから、正確にいうと「マイナンバー」ではない。アメリカの場合はSocial Security Number(社会保障番号、略してSSN)と呼ばれている。考えてみれば英語で「マイナンバー」とは「私の番号」という意味。"Can I have your my number?"(あなたの私の番号を教えてください)は、結構ばかばかしいセンテンスとなってしまう。日本の役所の方々は英語でやり取りするときはどう対応するのかな?
時は1936年、大恐慌の真っ最中だった。ニューディール政策の一環として発足した社会保障プログラムに合わせ、SSNは発行された。当時は年金の管理用だったが、徐々に用途が拡大。税金を払ったり、仕事をしたり、銀行口座を開いたり、クレジットカードを申し込んだり、大学に通ったりする際になど、アメリカの生活上のあらゆる場面でSSNが必要となった。僕が初めて来日したとき、こういう番号制度がないことにかなり驚いた。首都圏では全駅が自動改札。便座が暖かい。自動販売機がしゃべる。色々な面で世界の文明国をリードしているのに、国民番号がないなんて!マイナンバー制度の利便性はわかりやすい。管理がしやすくなるだけではなく、国民が得することも多い。
たとえば、厚生労働省と財務省の連携がスムースになったら、脱税の取り締まりが進み、税収が増える見込みとなる。その税金の使い方が正しければ国民が喜ぶ。また、厚生労働省と法務省の連携によって不法労働者の取り締まりも進むはず。正規に働いている人にとっての雇用条件が良くなれば、また国民が喜ぶ。たとえば、労働資格を持っていない外国人が日本でお笑い芸人になったら、僕は取り締まってほしいと思う。まあ、そんな人はいないと思うけどね。厚切りジェイソンさんとかは絶対大丈夫だ!...と思うけど。
マイナンバーの先輩である僕は、利点をよくわかっているつもりだ。しかし、番号制度の暗黒面も痛感している。というのは、アメリカではSSN制度のもとでidentity theft(身元窃盗=成り済まし詐欺)が蔓延しているからだ。
identity theftは、制度が生まれたばかりの頃から始まっている。有名なのは1938年の出来事。ある財布メーカーが、新作財布のカード入れにダミーのSocial Security Cardを入れて販売することにしたのが発端だ。
そのカードに載っていた番号は社長の秘書ヒルダさんのSSN。つまり、本物だった!
全国のチェーン店で財布が発売になった瞬間から、詐欺事件が頻発。当時はSSNに対する知識も浅くて、「お財布を買えばこのSSNがもらえるんだ~」と勘違いした人も含めて、ヒルダさんのSSNを誤使用した人は全部で4万人を超えたらしい。全国各地が偽ヒルダだらけになった。その後もidentity theftは増える一方だ。詐欺師の手に渡ったら、さまざまな場面でSSNが悪用されてしまう。
たとえば、金融関係。盗んだSSNで銀行口座を開いたり、クレジットカードを作ったりできる。小切手やカードで買い物したあと、請求書はSSNの持ち主、つまり被害者に届く。SSNが盗まれたことに気づくのはそれを見た瞬間のこと。「あら?俺、車を買っちゃった?運転免許もないのに?」とか、「あら、ジャスティン・ビーバーのコンサートチケット?」とか、ありえない買い物で初めて発覚するようだ。
また、毎年春には詐欺師が成り済まし確定申告をするのが恒例行事。勝手に住所変更手続きをし、税務署をだまして還付金を受け取るという手口だ。もちろん当該の還付金は被害者に届かない。また、年金の場合も、本人より先に申し込んで同様に住所変更し、給付を代わりに受け取るという手口がある。素早く手続きや申告を済ませる詐欺師のマメさにもびっくりするが、大変な被害だ。
医療関係でも詐欺が多い。病院で成り済まして治療を受けることもある。もちろん請求は被害者へ。さらに恐ろしいのは、被害者の治療歴が変わってしまうこと。たとえばアレルギーや血液型が記載されてしまったら本当に危険。でも、これに限っていえば、日本はマイナンバー制度による危険性は増えないはず。日本では保険証に顔写真が載っていないから、もともと成り済ましのリスクにさらされている。安心だね!
identity theftに遭ったら、解決の責任は被害者にあるのも厄介だ。請求先、病院、銀行、政府などとやりとりしなければならない。解決するのに数年かかったりするらしいし、その間、ローンを借りたり、カードを作ったり、家を買ったりするのは大変困難になるという。
そこで立ち上がったのが、identity theftから守ってくれる会社。有名なのは、顧客を詐欺から守り、万が一詐欺に遭っても100万ドルの補償金を約束するLifeLock社だ。大胆な広告手法をとり、社長の顔写真とともに本人のSSNを堂々と看板やウェブサイトに載せた!普段は考えられない、あまりにリスキーな行動だけど、それぐらい自社の保護サービスは安心できると社長は身体を張ったわけだ。
ちなみに、広告の効果が抜群だったのか、社長はこれまで13回も詐欺被害に遭っているという。どうやら自分すら守れていない様子。しかも広告の内容が虚偽だとされ、1200万ドルの罰金を科された。お前が詐欺師じゃん!
アメリカ政府も国民を守れているとはいえない。毎年数百万人ものアメリカ人が被害に遭っている。しかもそのSSNが悪者の手に渡るのが、政府のせいだったりすることも度々。日本でも6月に日本年金機構のパソコンから125万人分の個人情報が流出したよね。これもひどいけど、ここでもまた、先輩アメリカの方がすごい。7月に政府のデータベースから2100万人のSSNが盗まれた。
「どうしてくれるんだ」って?これが、何もしてくれないんだ。
実際に悪用されたことが証明できるまでは新しい番号を発行してもらえない。こうした実態を受けて、Social Security Number(社会保障番号)をSocial Insecurity Number(社会不安番号)と呼ぶ人もいる。主に駄洒落好きなオヤジだけどね。
日本でのマイナンバー制度導入の前に、先輩としていくつかの疑問を挙げたい。
・国民を管理するのには便利だが、管理している側を誰が管理するのか?
・番号一つでどこまで個人情報を引き出せるようになるのか?
・詐欺に遭った被害者はどう対処されるのか?
・そもそも詐欺防止対策はどうなっているのか?
僕は、この最後の疑問が一番気になる。確かに日本のカードには希望すれば顔写真が載ったり、ICチップが埋め込んであったりして、ちょっとは進化している。だが、今のご時世、番号が書いてある紙一枚を持ち歩くようにするなんて!プライバシー保護のために、21世紀の技術をもっと使う手はなかったのかな?暗証番号があってもいいかもしれないし、二次元バーコードやQRコードにできるかもしれない。スマートフォンの中に保管するようにしたらロックをかけることもできるかもしれない。
そもそも「スーパーのレジに提出する」という話が出た時点で、マイナンバーの恐ろしさを理解していないと感じる。確かに世界に比べれば国民番号制度を導入するのが遅いけど、それはある意味チャンスだ。先輩がいる分、成功例や失敗例の資料がいっぱい揃っている。ちゃんと参考にしてほしい。世界に倣う前に、習うべきだ(僕も駄洒落好きなオヤジだね)。先輩からは以上です。
http://www.newsweekjapan.jp/pakkun/2015/10/44_3.php
2015年10月10日
東海道新幹線での放火事件を受け、一部では空港のような手荷物検査が必要ではないかとの意見が出ている。新幹線での手荷物検査は、現実的に可能なのだろうか。交通コンサル会社「ライトレール」社長で、「満員電車がなくなる日」の著書がある阿部等さんにその費用を試算してもらった。
新幹線乗り場で空港並みの荷物検査をすると考えると、1人の検査にかかる時間は約30秒。駅に手荷物検査レーンを1つ作ると、1分で2人が通過できるので、1時間では2人×60分で120人を検査することができる。東海道新幹線の1日平均乗車人数は、東京駅で9万3千人(2013年度)だ。このうち10%強がピーク時の1時間に乗車しているとして、東京駅からピーク時の1時間に乗車する乗客数は約1万人と想定される。盆暮れ、大型連休や正月などは、1時間あたり約1万2千人とみられる。
このうち80%の人が手荷物を持っているとして、手荷物検査が必要なのは東京駅で1万2千人×80%=9600人。この人数を1レーンで検査できる120人で割ると、東海道新幹線だけで80レーンが必要な計算となる。
東海道・山陽・九州新幹線に導入する場合、1つの手荷物検査レーンを1時間稼働させるのに、人件費、設備投資や維持管理費、電力費、地代その他を合わせて約2万円の費用がかかるとする。東京駅や新大阪駅などの手荷物検査レーンはピークの1時間に1レーン100人以上を検査する高稼働率になる一方、山陽・九州新幹線の中小駅は稼働率は低いが、地代は安く済む。
これらを考えて、平均して1時間に1レーン40人中32人検査した場合1人500円、20人中16人を検査した場合1人1000円となる。よって、空港並みの手荷物検査を新幹線で行うためには、1人あたり500~1000円程度運賃を値上げするか、税金を投じる必要がある。東京駅では東海道新幹線だけでもピーク時対応のため80の手荷物検査レーンを作らなければならないことになり、そのための広大な駅の面積の確保も必要だ。
阿部さんは手荷物検査という方法に関し、「莫大なコストとスペースを必要とし、現実的ではない。利用者の利便性も下がる」と話す。対案の一つとして、国土交通省が検討してきた「不審者検知・追跡システム」の活用をあげる。駅構内や列車内の監視カメラを増設することで、荷物を放置した人や挙動不審な人をモニター上で検知して追跡し、必要に応じて駅係員や車掌が現地に急行するシステムだ。
阿部さんは「プライバシー侵害との関係をどう整理するかが課題となるが、今回の事件から連想されるテロの脅威を考えるなら、社会的合意はまとまるのではないか。技術的には充分に可能で、税金の投入や多少の運賃アップで実行が可能」としている。阿部さんの考える鉄道テロ対策については、講談社「現代ビジネス」住みたい街2015【沿線革命】http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44005に詳しく記載されている。
国土交通省鉄道局の担当者は手荷物検査の是非について、「1つの提案ではあるが、(導入するかどうかについては)どちらともいえない」と話し、今後の対策としては「まず各社に警備を強化するところから始めてもらい、対応について引き続き検討していきたい」と話した。(THE EAST TIMES)
http://thepage.jp/detail/20150704-00000003-wordleaf
新幹線乗り場で空港並みの荷物検査をすると考えると、1人の検査にかかる時間は約30秒。駅に手荷物検査レーンを1つ作ると、1分で2人が通過できるので、1時間では2人×60分で120人を検査することができる。東海道新幹線の1日平均乗車人数は、東京駅で9万3千人(2013年度)だ。このうち10%強がピーク時の1時間に乗車しているとして、東京駅からピーク時の1時間に乗車する乗客数は約1万人と想定される。盆暮れ、大型連休や正月などは、1時間あたり約1万2千人とみられる。
このうち80%の人が手荷物を持っているとして、手荷物検査が必要なのは東京駅で1万2千人×80%=9600人。この人数を1レーンで検査できる120人で割ると、東海道新幹線だけで80レーンが必要な計算となる。
東海道・山陽・九州新幹線に導入する場合、1つの手荷物検査レーンを1時間稼働させるのに、人件費、設備投資や維持管理費、電力費、地代その他を合わせて約2万円の費用がかかるとする。東京駅や新大阪駅などの手荷物検査レーンはピークの1時間に1レーン100人以上を検査する高稼働率になる一方、山陽・九州新幹線の中小駅は稼働率は低いが、地代は安く済む。
これらを考えて、平均して1時間に1レーン40人中32人検査した場合1人500円、20人中16人を検査した場合1人1000円となる。よって、空港並みの手荷物検査を新幹線で行うためには、1人あたり500~1000円程度運賃を値上げするか、税金を投じる必要がある。東京駅では東海道新幹線だけでもピーク時対応のため80の手荷物検査レーンを作らなければならないことになり、そのための広大な駅の面積の確保も必要だ。
阿部さんは手荷物検査という方法に関し、「莫大なコストとスペースを必要とし、現実的ではない。利用者の利便性も下がる」と話す。対案の一つとして、国土交通省が検討してきた「不審者検知・追跡システム」の活用をあげる。駅構内や列車内の監視カメラを増設することで、荷物を放置した人や挙動不審な人をモニター上で検知して追跡し、必要に応じて駅係員や車掌が現地に急行するシステムだ。
阿部さんは「プライバシー侵害との関係をどう整理するかが課題となるが、今回の事件から連想されるテロの脅威を考えるなら、社会的合意はまとまるのではないか。技術的には充分に可能で、税金の投入や多少の運賃アップで実行が可能」としている。阿部さんの考える鉄道テロ対策については、講談社「現代ビジネス」住みたい街2015【沿線革命】http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44005に詳しく記載されている。
国土交通省鉄道局の担当者は手荷物検査の是非について、「1つの提案ではあるが、(導入するかどうかについては)どちらともいえない」と話し、今後の対策としては「まず各社に警備を強化するところから始めてもらい、対応について引き続き検討していきたい」と話した。(THE EAST TIMES)
http://thepage.jp/detail/20150704-00000003-wordleaf