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高齢者
マンション価格はリーマンショック前の水準より高くなった。しかし、戸建て価格の上昇幅はかなり控え目だ。こうして、マンションと戸建ての価格差が大きく開いたために、遅ればせながら「戸建ての割安感」が出てきており、マンションと競合するエリアでは価格の上昇傾向を見せ始めている。とはいえ、以前と比較して割安であることは明白ではあるものの、戸建ての購入には大きなリスクが潜んでいる。
これは先進国では日本だけの傾向であり、実は過去の日本の政策が足を引っぱっているだけだ。それを変えれば戸建市場は大化けすることになるだろう。
不動産価格はマンションだけの独歩高に見える。アベノミクス以降の金融緩和で、銀行の融資資金が担保を取りやすい不動産に多く流れたために、不動産価格は大きく上昇した。住宅ローンで資金が借りやすくなると、不動産価格がインフレするのは「資産(不動産)=債務(住宅ローン)+自己資金」の計算式から容易に想像がつくだろう。こうしてマンション価格は3割上がったが、戸建ては1割にも満たない水準にある。
2007年当時の戸建て価格は今よりずっと高い山を描いている。これまで不動産価格が上がるときには、マンション・戸建て・土地は同様の動きを見せていたが、今回ばかりは違う。
なぜこれまでのように動かないのか、その理由は2つある。1つは建築費の高騰である。特に鉄筋コンクリート造の建物の建築費は高騰した。災害復興やオリンピックによって建設需要が急増したことに加えて、円安になって資材価格も上がった。建築費が上がると、土地よりも建築費比率が高いマンション価格は上がりやすい。
建築費が上がると、土地を購入して開発を行うデベロッパーは土地代を抑えようとする。土地+建築費が販売価格に直結するので、売れ行き悪化を懸念してやすやすと売値を上げられない事情があるからである。
もう1つ、この10年で変わったことは、本格的な人口減少時代に入ったことである。死亡人口が増えると、相続で土地が供給される量が増える。これに対して、子どもを産む世代は減っているので、需給バランスは悪化の一途をたどっている。たった10年でも死亡人口は20%増え、出生人口は6%減っている。
婚姻件数を比較したが、状況が一変したことが見てとれる。これは戸建用地にとっては深刻な需給バランスの崩れを発生させる。マンションは子どものいない世帯、高齢者、セカンドハウス、投資の対象になるが、戸建は子育て層にしかニーズがない。こうして、土地・戸建価格は頭の重い展開が続いている。
http://diamond.jp/articles/-/104447
これは先進国では日本だけの傾向であり、実は過去の日本の政策が足を引っぱっているだけだ。それを変えれば戸建市場は大化けすることになるだろう。
不動産価格はマンションだけの独歩高に見える。アベノミクス以降の金融緩和で、銀行の融資資金が担保を取りやすい不動産に多く流れたために、不動産価格は大きく上昇した。住宅ローンで資金が借りやすくなると、不動産価格がインフレするのは「資産(不動産)=債務(住宅ローン)+自己資金」の計算式から容易に想像がつくだろう。こうしてマンション価格は3割上がったが、戸建ては1割にも満たない水準にある。
2007年当時の戸建て価格は今よりずっと高い山を描いている。これまで不動産価格が上がるときには、マンション・戸建て・土地は同様の動きを見せていたが、今回ばかりは違う。
なぜこれまでのように動かないのか、その理由は2つある。1つは建築費の高騰である。特に鉄筋コンクリート造の建物の建築費は高騰した。災害復興やオリンピックによって建設需要が急増したことに加えて、円安になって資材価格も上がった。建築費が上がると、土地よりも建築費比率が高いマンション価格は上がりやすい。
建築費が上がると、土地を購入して開発を行うデベロッパーは土地代を抑えようとする。土地+建築費が販売価格に直結するので、売れ行き悪化を懸念してやすやすと売値を上げられない事情があるからである。
もう1つ、この10年で変わったことは、本格的な人口減少時代に入ったことである。死亡人口が増えると、相続で土地が供給される量が増える。これに対して、子どもを産む世代は減っているので、需給バランスは悪化の一途をたどっている。たった10年でも死亡人口は20%増え、出生人口は6%減っている。
婚姻件数を比較したが、状況が一変したことが見てとれる。これは戸建用地にとっては深刻な需給バランスの崩れを発生させる。マンションは子どものいない世帯、高齢者、セカンドハウス、投資の対象になるが、戸建は子育て層にしかニーズがない。こうして、土地・戸建価格は頭の重い展開が続いている。
http://diamond.jp/articles/-/104447
2016年10月23日
高齢者の住まい探しを手伝う不動産会社「R65不動産」は、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅ではなく、高齢者の「普通のお部屋探し」を専門に扱う会社だ。運営するのは、平成生まれの若者・山本遼さん。なぜ「高齢者専門」なのか。会社を立ち上げた経緯や背景、現在までの手応え、エピソードなどを聞いてきた。
高齢者が入居できる賃貸住宅はかなり少なく、内見ですらNGに「会社の立ち上げは2015年5月ですが、今までに仲介したなかで最高齢のお客様は、85歳の方でした」とにこやかに話す山本さん。現在、15~20社程度の不動産管理会社と提携し、高齢者に物件を紹介する会社を運営しているが、見た目は“イマドキの若者”だ。
高齢者が賃貸物件を借りようとすると、室内を見学する「内見」ですら断られることが多く、感覚的には10件に1件くらいしかOKしてもらえないという。「表立って断ることはありませんが、審査後に理由をつけてお断りされることが多い。
先日、不動産会社が物件情報を確認するデータベース[レインズ]で、東京都内の賃貸物件で『高齢者向け』となっている物件を調べたところ、数%程度しかありませんでした」という。山本さんは、以前勤務していた不動産仲介会社でこうした「高齢者の部屋が借りにくい問題」に直面、自分で会社を立ち上げようと決意。会社準備時には「シルバーライフ不動産」などと、「高齢者」を前面に押し出した社名を考えていたが、やめたそう。
「高齢者というと、すぐに支援の対象になってしまう。でもひと口に65歳、75歳といっても元気な人もいたり、働いていたりと、本当にさまざま。年齢で区切るのではなく、年を重ねても自分らしく暮らしたい、生活したいという思いを応援したかったのです」という。
高齢者の家が借りにくい問題、どうすれば解決する?
そもそも、高齢者が家を借りる際にネックとなる事情には、どのようなものがあるのだろうか。
「いくつか要素はあります。まず基本的にはお金の心配です。そしてお金の心配がない場合でもやはり大きいのは、高齢により突然亡くなってしまうケースです。純粋に人が亡くなるということの畏怖、そしてひとり暮らしで亡くなると発見されるまでに時間がかかることのリスクです。事件性はないのですが、特別な清掃が必要になる場合もあるなどが敬遠される理由です。また、“今でも若い人が借りてくれるし”と、そもそも高齢者に家を貸すという選択肢についてあまり考えたことがないという大家さんもいます」
こういった大家さんに対しては、不安・リスクをとりのぞく提案をしたり、実際に高齢者の方が入居して得られた大家さんのコメントなどをお伝えしているという。
「仮に入居者さんが亡くなったあとの対処ですが、火災保険の特約などをうまく適用することで、特殊清掃やハウスクリーニングなどの大家さんの負担を軽減することもできます。また、まだ実績はありませんが今はITが進化しているので、室内の人の気配を感じる“モーションセンサー”を設置するなど、テクノロジーでカバーできることもあります。ただ、個人的にはテクノロジーよりも、定期的に会う機会があり結果的に見守りにつながるような、あたたかみのあるコミュニケーションのほうがいいと思うのですが」と話す。
また、実際に高齢者の方が入居した物件の大家さんと話をしたら、(1)長く入居してくれる、(2)生活のマナーがいい、(3)クレームが少ない・感謝されるといった、高齢入居者ならではの良さを聞くことができたという。これらを他の大家さんや不動産仲介・管理会社に伝えているという。
一方で、部屋を探している高齢者側にも、さまざまな事情があるという。
「高齢者で家探しをしている人は、立ち退きなどを別にすれば、切羽詰まっていないことも多いので、なかなか決断できなかったり、家選びで必要な妥協ができなかったり、手続きに時間がかかったりすることも多いです。また、若い人と違って一度に何件も見学できないので、探し始めから決定までにかなり時間を要することが多いです」と苦笑する。
http://suumo.jp/journal/2016/09/20/118207/
高齢者が入居できる賃貸住宅はかなり少なく、内見ですらNGに「会社の立ち上げは2015年5月ですが、今までに仲介したなかで最高齢のお客様は、85歳の方でした」とにこやかに話す山本さん。現在、15~20社程度の不動産管理会社と提携し、高齢者に物件を紹介する会社を運営しているが、見た目は“イマドキの若者”だ。
高齢者が賃貸物件を借りようとすると、室内を見学する「内見」ですら断られることが多く、感覚的には10件に1件くらいしかOKしてもらえないという。「表立って断ることはありませんが、審査後に理由をつけてお断りされることが多い。
先日、不動産会社が物件情報を確認するデータベース[レインズ]で、東京都内の賃貸物件で『高齢者向け』となっている物件を調べたところ、数%程度しかありませんでした」という。山本さんは、以前勤務していた不動産仲介会社でこうした「高齢者の部屋が借りにくい問題」に直面、自分で会社を立ち上げようと決意。会社準備時には「シルバーライフ不動産」などと、「高齢者」を前面に押し出した社名を考えていたが、やめたそう。
「高齢者というと、すぐに支援の対象になってしまう。でもひと口に65歳、75歳といっても元気な人もいたり、働いていたりと、本当にさまざま。年齢で区切るのではなく、年を重ねても自分らしく暮らしたい、生活したいという思いを応援したかったのです」という。
高齢者の家が借りにくい問題、どうすれば解決する?
そもそも、高齢者が家を借りる際にネックとなる事情には、どのようなものがあるのだろうか。
「いくつか要素はあります。まず基本的にはお金の心配です。そしてお金の心配がない場合でもやはり大きいのは、高齢により突然亡くなってしまうケースです。純粋に人が亡くなるということの畏怖、そしてひとり暮らしで亡くなると発見されるまでに時間がかかることのリスクです。事件性はないのですが、特別な清掃が必要になる場合もあるなどが敬遠される理由です。また、“今でも若い人が借りてくれるし”と、そもそも高齢者に家を貸すという選択肢についてあまり考えたことがないという大家さんもいます」
こういった大家さんに対しては、不安・リスクをとりのぞく提案をしたり、実際に高齢者の方が入居して得られた大家さんのコメントなどをお伝えしているという。
「仮に入居者さんが亡くなったあとの対処ですが、火災保険の特約などをうまく適用することで、特殊清掃やハウスクリーニングなどの大家さんの負担を軽減することもできます。また、まだ実績はありませんが今はITが進化しているので、室内の人の気配を感じる“モーションセンサー”を設置するなど、テクノロジーでカバーできることもあります。ただ、個人的にはテクノロジーよりも、定期的に会う機会があり結果的に見守りにつながるような、あたたかみのあるコミュニケーションのほうがいいと思うのですが」と話す。
また、実際に高齢者の方が入居した物件の大家さんと話をしたら、(1)長く入居してくれる、(2)生活のマナーがいい、(3)クレームが少ない・感謝されるといった、高齢入居者ならではの良さを聞くことができたという。これらを他の大家さんや不動産仲介・管理会社に伝えているという。
一方で、部屋を探している高齢者側にも、さまざまな事情があるという。
「高齢者で家探しをしている人は、立ち退きなどを別にすれば、切羽詰まっていないことも多いので、なかなか決断できなかったり、家選びで必要な妥協ができなかったり、手続きに時間がかかったりすることも多いです。また、若い人と違って一度に何件も見学できないので、探し始めから決定までにかなり時間を要することが多いです」と苦笑する。
http://suumo.jp/journal/2016/09/20/118207/
2016年10月16日
人口減少で空き家が増え続けていることもあり、「死ぬまで賃貸で十分だ」と考える人は少なくない。だが、空き家はあっても高齢者が借りるのは簡単ではない。そんな住居問題に直面する高齢者たちの声を聞いた。
東京都在住の矢木美恵さん(68)は独り身の年金暮らし。将来のことを考えて、知り合いの住む北海道なら家賃も安いし、生活も楽だと移住を決めた。
「不動産屋に行くと、70歳近い女性に貸せるアパートはないとハッキリ言われました。物件紹介前から終始見下された感じで。北海道と沖縄はもともと夜逃げが多く、よそ者に貸さないという風土もあったそうですが……。
結局、友人の姪御さんが“伯母と住む”という形にしてくれてなんとか契約しました」
都心でも状況は変わらない。妻と息子に先立たれた世田谷区の森勝夫さん(76)は、60歳から4回も引っ越しを余儀なくされている。「保証会社可と書いてあっても血縁者の保証人は必須で、身寄りがないと厳しい。
仕方なく遠縁の親戚に保証人を頼んでも、そもそも貸してくれるのがボロアパートばかりなので、建て替えで追い出されることになるんです。息子が早死にしたのも想定外ですね。毎度保証人をお願いするのも親戚には嫌がられるんですよ。今年中に今の“風呂なし1K”を出なきゃいけなくなり、次は体が動かなくなることを考えて風呂付きアパートを探しているのですが、高齢者を住まわせてくれるところがないんです。公営住宅も全然順番が回ってきません」
カネでどうにでもなるのかと思ったら、それも難しい。田丸真理子さん(64)は投資で海外の口座に1億円超の預金があり、拠点をハワイに移すため、日本で住む家を見直した。「動けなくなったら老人ホームに入るつもりなので、今さら家は買いたくないんです。お金はあるんです。それでも独り身の老婆がネックになって自分名義では借りられず、NTTに勤める知り合い名義で借りました。名義を借りるために、お礼や食事で100万円ほど余計にかかりましたよ」
■「サ高住」は単身高齢者家賃相場の2倍以上
「高齢社会をよくする女性の会」代表の樋口恵子氏がこう言う。「高齢者の独身女性が賃貸で入居できないという事例がマスコミでも話題になり、2001年に高齢者の円滑入居を進める、高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)制度ができました。
それが、2011年に『高齢者の居住の安定確保に関する法律(通称:高齢者住まい法)』ができたと同時に高円賃と、高専賃は廃止され、高優賃はURの『サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)』のみ対象になりました。
ところが、サ高住は、バリアフリーなど住宅基準が高く、家賃は月十数万。23区内に住む単身高齢者の家賃相場は月5万~6万円なのです。倍以上するところなど住めるはずがありません。政府のごまかし方に憤りを覚えます」
では、高齢者はどうしたらいいのか。
「あきらめずに公営住宅やシルバーピアなどに申し込むべきです。手を挙げることは政府に住居問題を知らしめることにもなります」(樋口氏)
高齢者を阻む“見えない壁”は思った以上に厚い。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/180171
東京都在住の矢木美恵さん(68)は独り身の年金暮らし。将来のことを考えて、知り合いの住む北海道なら家賃も安いし、生活も楽だと移住を決めた。
「不動産屋に行くと、70歳近い女性に貸せるアパートはないとハッキリ言われました。物件紹介前から終始見下された感じで。北海道と沖縄はもともと夜逃げが多く、よそ者に貸さないという風土もあったそうですが……。
結局、友人の姪御さんが“伯母と住む”という形にしてくれてなんとか契約しました」
都心でも状況は変わらない。妻と息子に先立たれた世田谷区の森勝夫さん(76)は、60歳から4回も引っ越しを余儀なくされている。「保証会社可と書いてあっても血縁者の保証人は必須で、身寄りがないと厳しい。
仕方なく遠縁の親戚に保証人を頼んでも、そもそも貸してくれるのがボロアパートばかりなので、建て替えで追い出されることになるんです。息子が早死にしたのも想定外ですね。毎度保証人をお願いするのも親戚には嫌がられるんですよ。今年中に今の“風呂なし1K”を出なきゃいけなくなり、次は体が動かなくなることを考えて風呂付きアパートを探しているのですが、高齢者を住まわせてくれるところがないんです。公営住宅も全然順番が回ってきません」
カネでどうにでもなるのかと思ったら、それも難しい。田丸真理子さん(64)は投資で海外の口座に1億円超の預金があり、拠点をハワイに移すため、日本で住む家を見直した。「動けなくなったら老人ホームに入るつもりなので、今さら家は買いたくないんです。お金はあるんです。それでも独り身の老婆がネックになって自分名義では借りられず、NTTに勤める知り合い名義で借りました。名義を借りるために、お礼や食事で100万円ほど余計にかかりましたよ」
■「サ高住」は単身高齢者家賃相場の2倍以上
「高齢社会をよくする女性の会」代表の樋口恵子氏がこう言う。「高齢者の独身女性が賃貸で入居できないという事例がマスコミでも話題になり、2001年に高齢者の円滑入居を進める、高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)制度ができました。
それが、2011年に『高齢者の居住の安定確保に関する法律(通称:高齢者住まい法)』ができたと同時に高円賃と、高専賃は廃止され、高優賃はURの『サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)』のみ対象になりました。
ところが、サ高住は、バリアフリーなど住宅基準が高く、家賃は月十数万。23区内に住む単身高齢者の家賃相場は月5万~6万円なのです。倍以上するところなど住めるはずがありません。政府のごまかし方に憤りを覚えます」
では、高齢者はどうしたらいいのか。
「あきらめずに公営住宅やシルバーピアなどに申し込むべきです。手を挙げることは政府に住居問題を知らしめることにもなります」(樋口氏)
高齢者を阻む“見えない壁”は思った以上に厚い。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/180171
2016年04月27日
「エアコン嫌い…」高齢3姉妹そろって死亡、熱中症か
8日午前10時5分ごろ、東京都板橋区板橋の民家で、この家に住む無職、蔵津直子さん(90)と、湯浅登喜さん(86)、坂本登茂さん(82)の姉妹が倒れているのを訪ねてきた知人女性が発見。すでに死亡していたといい、警視庁板橋署は熱中症の疑いがあるとみている。
同署によると、蔵津さんは寝室で、湯浅さんは玄関で、坂本さんは居間で倒れていたといい、いずれも外傷はなく、死後3~4日経過しているとみられる。
親族に同署が事情を聴いたところ、姉妹は普段から「エアコンが嫌い」と話していたといい、使用した形跡はなかった。都内では7日に今年最高気温の37・7度を記録しており、35度以上の猛暑日が続いていた。
http://www.sankei.com/affairs/news/150808/afr1508080012-n1.html
8日午前10時5分ごろ、東京都板橋区板橋の民家で、この家に住む無職、蔵津直子さん(90)と、湯浅登喜さん(86)、坂本登茂さん(82)の姉妹が倒れているのを訪ねてきた知人女性が発見。すでに死亡していたといい、警視庁板橋署は熱中症の疑いがあるとみている。
同署によると、蔵津さんは寝室で、湯浅さんは玄関で、坂本さんは居間で倒れていたといい、いずれも外傷はなく、死後3~4日経過しているとみられる。
親族に同署が事情を聴いたところ、姉妹は普段から「エアコンが嫌い」と話していたといい、使用した形跡はなかった。都内では7日に今年最高気温の37・7度を記録しており、35度以上の猛暑日が続いていた。
http://www.sankei.com/affairs/news/150808/afr1508080012-n1.html
2015年08月08日
高齢化が加速する日本。今や人口の4人に1人が65歳以上だ。「お年寄りには優しくしなさい」と教えられ、親切を心掛ける人もいるだろう。しかし中には、それを好意だと勘違いし、つきまとってストーカーになるケースもあるという。
7月2日放送の「スッキリ!!」(日本テレビ系)では、増加しているという「高齢者ストーカー」の実態を報じていた。
■「思いが綴られたメール」が毎日届く
番組によると、昨年1年間のストーカー被害件数は約2万3000件。その中で60代以上によるものは2199件と約1割に該当する。ここ10年で被害は4倍に増加したという。
再現VTRでは上野さん(仮名)という女性のケースを紹介。習い事の先生をやっていた上野さんにストーカーしたのは60代の男性生徒だ。レッスンの連絡でメールアドレスを交換したところ、思いが綴られたメールが毎日届くようになった。
断っても受信拒否設定をしても、メールは止まらない。上司を交えて男性と話し合いを開き、メールを止め、レッスンにも出ないように伝えた。しかし男性は、「メールは辞めるがレッスンは出たい」と懇願する。
それでもメールが止まなかったため、警察に相談し、男性は退会させられた。ストーカー行為は終わったかに思えたが、2年後、またしても男性が自宅前に現れる。警察を呼び、その後に裁判の構えを見せたところ、ようやく収まったという。
ストーカー被害者を支援する「ヒューマニティ」の小早川明子理事長は、
「高齢者の場合は、『お付き合いしてほしい』と言ったところを拒絶され、そこから粘り強く頑張るという気持ちになってどんどん燃えるタイプが多い」と話す。まさにこのタイプだったようだ。
■フェイスブックから住所を割り出す高齢者も
高齢者の問題を取材するノンフィクション作家の新郷由起氏が取材した中には、SNSを悪用してストーカー行為を行うケースも。
スーパーで働く三田さん(仮名)にストーカー行為を働いたのは、常連客の71歳の男性。愛想良く対応していたところ、男性は段々馴れ馴れしくなってくる。その頃、三田さんの自宅前には送り主不明の花束が置かれるようになった。
気味が悪くなり、管理人に「花束を置く人を見たら教えて」と頼んだところ、後日見せられた写真に写っていたのは、その常連客の男性だった。レシートに印字された担当者の名前をネットで検索し、三田さんのフェイスブックを探り、その写真から自宅を割り出していた。「やめてもらえませんか」と訴えても、付きまといは続いた。警察官の友人に付き添ってもらい、話し合いをしたところ、「金を渡す時に手を握ってその気がある振りをしたのは彼女のほうだ」と身勝手な主張を繰り返したという。
和解とはなったものの、帰り際に「怖がらせるつもりはなかった。思いつく限りロマンチックなアプローチをしたはずだった」と話していたそうだ。
■接客業の女性が被害に遭いやすい?
コメンテーターの経営コンサルタントの坂口孝則氏は、現在の喫茶店や映画館などがシニア層によって成り立っていると指摘する。そのため、「若い女性店員と高齢者が接触する機会も多い」という。
女性がSNSにアップする写真には、GPSの位置データなどの個人情報がそのままの場合もあるため、「防衛手段として削除してアップして」と呼びかけた。実際に、番組で紹介された事例では、メールやSNSを駆使してストーカー行為をしている。
ツイッターに寄せられた感想の中には、同じような体験をした人も。やはり、接客業関係の仕事の人が多かった。
「高齢者ストーカーはレジしてるとわかる。手握られたら合図か…そのままにしたらラブレターもらったりしたからなー」「本当にさ、客だから親切にしただけなのに勘違いする奴っていっぱいいるんだよね?。話通じないし妄想激しいし、分かり合えねぇよ」
一方で「寂しさが原因の一つでしょうか」と指摘する人も。久し振りに人と触れ合ったことが原因で発展してしまう行為なのであれば、高齢者を孤立させないことが対策となるのかもしれない。
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20150704/Careerconnection_236.html
7月2日放送の「スッキリ!!」(日本テレビ系)では、増加しているという「高齢者ストーカー」の実態を報じていた。
■「思いが綴られたメール」が毎日届く
番組によると、昨年1年間のストーカー被害件数は約2万3000件。その中で60代以上によるものは2199件と約1割に該当する。ここ10年で被害は4倍に増加したという。
再現VTRでは上野さん(仮名)という女性のケースを紹介。習い事の先生をやっていた上野さんにストーカーしたのは60代の男性生徒だ。レッスンの連絡でメールアドレスを交換したところ、思いが綴られたメールが毎日届くようになった。
断っても受信拒否設定をしても、メールは止まらない。上司を交えて男性と話し合いを開き、メールを止め、レッスンにも出ないように伝えた。しかし男性は、「メールは辞めるがレッスンは出たい」と懇願する。
それでもメールが止まなかったため、警察に相談し、男性は退会させられた。ストーカー行為は終わったかに思えたが、2年後、またしても男性が自宅前に現れる。警察を呼び、その後に裁判の構えを見せたところ、ようやく収まったという。
ストーカー被害者を支援する「ヒューマニティ」の小早川明子理事長は、
「高齢者の場合は、『お付き合いしてほしい』と言ったところを拒絶され、そこから粘り強く頑張るという気持ちになってどんどん燃えるタイプが多い」と話す。まさにこのタイプだったようだ。
■フェイスブックから住所を割り出す高齢者も
高齢者の問題を取材するノンフィクション作家の新郷由起氏が取材した中には、SNSを悪用してストーカー行為を行うケースも。
スーパーで働く三田さん(仮名)にストーカー行為を働いたのは、常連客の71歳の男性。愛想良く対応していたところ、男性は段々馴れ馴れしくなってくる。その頃、三田さんの自宅前には送り主不明の花束が置かれるようになった。
気味が悪くなり、管理人に「花束を置く人を見たら教えて」と頼んだところ、後日見せられた写真に写っていたのは、その常連客の男性だった。レシートに印字された担当者の名前をネットで検索し、三田さんのフェイスブックを探り、その写真から自宅を割り出していた。「やめてもらえませんか」と訴えても、付きまといは続いた。警察官の友人に付き添ってもらい、話し合いをしたところ、「金を渡す時に手を握ってその気がある振りをしたのは彼女のほうだ」と身勝手な主張を繰り返したという。
和解とはなったものの、帰り際に「怖がらせるつもりはなかった。思いつく限りロマンチックなアプローチをしたはずだった」と話していたそうだ。
■接客業の女性が被害に遭いやすい?
コメンテーターの経営コンサルタントの坂口孝則氏は、現在の喫茶店や映画館などがシニア層によって成り立っていると指摘する。そのため、「若い女性店員と高齢者が接触する機会も多い」という。
女性がSNSにアップする写真には、GPSの位置データなどの個人情報がそのままの場合もあるため、「防衛手段として削除してアップして」と呼びかけた。実際に、番組で紹介された事例では、メールやSNSを駆使してストーカー行為をしている。
ツイッターに寄せられた感想の中には、同じような体験をした人も。やはり、接客業関係の仕事の人が多かった。
「高齢者ストーカーはレジしてるとわかる。手握られたら合図か…そのままにしたらラブレターもらったりしたからなー」「本当にさ、客だから親切にしただけなのに勘違いする奴っていっぱいいるんだよね?。話通じないし妄想激しいし、分かり合えねぇよ」
一方で「寂しさが原因の一つでしょうか」と指摘する人も。久し振りに人と触れ合ったことが原因で発展してしまう行為なのであれば、高齢者を孤立させないことが対策となるのかもしれない。
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20150704/Careerconnection_236.html